一源三流


 昭和32年に、第12回静岡国民体育大会剣道競技の会場となった県立三島南高校体育館に観戦のため訪れていた全日本剣道連盟初代会長木村篤太郎氏が、観戦の合間に訪れた同校道場「源流館」の扁額に記されていた当時の校訓「一源三流」の意味を校長に問うと

人間としての根源である源は「誠」であり、そこから三つの流れが出ており、

一つは国のために血を流し(愛国)
一つは家のために汗を流し(勤労)
一つは友のために涙を流す(友情)


旨の説明を受け、感銘を受け、その後は機会あるごとに剣道関係者に紹介した。
と全剣連機関紙「剣窓」に、随筆集「卒翁百話」に「一源三流」の章として記されている。


木村篤太郎
明治19年生~昭和57年没(97歳)
奈良県五條町にて出生
東京帝国大学英法科卒業
東京帝国大学剣道部
戦前は帝国弁護士会理事長、武徳会本部剣道部長を務める
戦後は自由民主党所属参議院議員、法務大臣、保安庁長官、防衛庁長官を歴任
初代全日本剣道連盟会長を22年務める